CDレンタル店調査 2007年度

当協会では、全国のCDレンタル店の実態調査を、毎年当協会調査員による訪店調査により実施しています。24回目となる今年は従来の全店調査方式から、地域・規模・業態を勘案したサンプル調査方式に変更し、4月から6月の3か月間で全体の約5割にあたる1,632店の訪店調査を行いました。

2007年の特徴

1.店舗の大型化(図-1)

店舗全体(他の売場を含む)の面積(前年比3.2%増)、CDレンタルコーナー(同3.8%増)、DVDとビデオレンタルコーナー(同2.1%増)、新品・中古CD販売、書籍、ゲームソフトの販売などその他コーナー(同3.7%増)と、すべての項目について大型化が進んでいます。

 

2.レンタル用CD在庫の拡大(図-2)

レンタル用CD在庫はアルバムの増加が続き、昨年半数を超えたCD在庫1万枚以上の店舗が今年は6割を占めています。総在庫数のシングル・アルバム比は昨年の15対85から13対87になりました。

店舗数2.8%減少

CDレンタル店舗数は1989年末の6,213店をピークに毎年減少を続け、2007年6月末現在で3,113店と前年比2.8%減、1989年対比で50%減となりました。
また、今年1月から6月までの間に、新規開業店は103店、閉店は169店と、272店が入れ替わっています。(図-3)

CDレンタル店の兼業状況

兼業の状況(複数回答による集計)は昨年とほぼ同じですが、書籍レンタルが増加しています。兼業状況の内訳を見ると、中古CD販売97.6%(前年97.9%)、中古CD買取店32.0%(同31.2%)、書籍販売54.3%(同52.0%)、ゲームソフト販売47.5%(同48.4%)、コミックを含む書籍レンタルは11.6%(同7.9%)となっています。
一方、CDレンタル専業店は全体の0.3%(同0.3%)、AVレンタル店(CDとビデオ・DVDのレンタルのみ)も全体の19.0%(同20.0%)とこちらも昨年並みです。
昨年兼業率・在庫ともにDVDがビデオテープを逆転した映像レンタルについて、今年はDVD対ビデオの在庫比率が7対3となり、在庫のDVD化が加速しています。(表-1)。

  兼業率 在庫比率
ビデオ:DVD
ビデオテープ DVD
2007年 98.4% 99.6% 28:72
2006年 99.1% 99.4% 49:51

CDレンタル店の在庫

ここ数年の傾向として、レンタル用CDの在庫数はシングルが減少、アルバムが増加し、全体は増加が続いています(前年比5.8%増)。
内訳を見ると、シングルは4,967千枚で前年比10.5%減となっていますが、アルバムは33,434千枚と8.7%増です。(図-3(a))
また、1店舗当りの平均在庫数で見ると、シングルは1,596枚と前年比7.5%減ですが、アルバムは10,740枚と12.3%増となり、シングル・アルバムの合計在庫数は12,336枚で9.3%増となっています。(図-3(b))
なお、CDの在庫規模による店舗数分布を見ると、小型店(4千枚未満)は前年比0.8ポイント減の4.4%、中型店(在庫数4千枚~1万枚未満)は6.4ポイント減の35.9%、大型店(1万枚~1万5千枚)は0.1ポイント減の31.4%、超大型店(1万5千枚以上)は7.3ポイント増の28.3%となり、在庫1万枚以上の店舗が6割を占めています。(図-3(c))
ビデオレンタル兼業店のビデオテープの在庫数は、1店当り平均7,584本(前年比42.7%減)と大幅に減少しました。
一方、DVDレンタル兼業店のDVD在庫数は、1店当り平均19,766枚(前年比46.3%増)となり、ビデオテープとDVDの入れ替えが進んでいます。

まとめ

営業店数の減少は落ち着きつつある一方、新規店舗の大型複合化は続いています。CDはアルバム、映像はDVDの在庫を重点的に拡充し、店舗在庫の拡大がさらに進んでいます。
CDとビデオDVDレンタルを中心とした複合店舗の業態が定着し、CDレンタル業は音楽配信等の影響を受けず安定した市場を維持していると言えます。