CDレンタル店調査 2012年度

当協会では、全国のCDレンタル店の実態調査を、当協会調査員による訪店調査により毎年実施している。29回目となる今年は、前回同様に店舗規模・業態を勘案したサンプル調査方式で全国885店(全店2,770店:2012年6月末現在)の訪店調査を行った。

2012年の特徴

1.CDレンタル店の店舗数と店舗面積

CDレンタルの店舗数は、1989年末の6,213店をピークに毎年減少を続けており、昨年いったん微増に転じたものの、今年は前年比1.4%減少し、2,770店となった。(図-1)
一方、これまで長年続いてきた店舗面積の大型化傾向も、昨年比3.3%減の796平方メートルとなり、大型化傾向はほぼ終息したといえる。(図-2)

 

2.レンタル用CDの在庫状況

レンタル用CDの在庫状況については、シングル、アルバム共引き続き増加傾向にある。シングルの1店舗当たりの平均在庫数は、1,024枚と前年比5.3%の増加、アルバムの平均在庫数は、14,874枚と前年比5.6%の増加となり、この結果、総在庫数は、前年比5.6%増の15,897枚となっている。(図-3(a))
また、調査店の合計を営業店数に換算して算出した総在庫数では、シングルで前年比3.9%増の2,837,802枚、アルバムで前年比4.0%増の41,200,229枚、シングル・アルバムの合計では、44,034,825枚と前年比4.0%増となった。この結果、在庫数のシングル・アルバム比率は、6:94となっている。(図-3(b))
なお、CDの在庫規模による店舗数分布をみると、在庫数4,000枚未満の小型店は前年と同様の1.5%、在庫数15,000枚以上の大型店は前年比2.1%増の48.6%となり、大型店の比率が更に高まっている。(図-3(c))

 

3.レンタル用ビデオの在庫状況

レンタル用ビデオの在庫数については、ビデオテープからDVDへの移行はほぼ完了し、ビデオテープの在庫率は、前年比7.3%減の13.9%、平均在庫数で前年比43.0%減の849枚となった。
また、在庫率ほぼ100%となったDVDについては、引き続き在庫数が増加し、前年比6.0%の42,464枚となった。そして、普及が進むブルーレイについては、在庫率は98.5%となり、100%にほぼ近くなってきたが、在庫数の増加は、前年比29.3%増の957枚に留まっている。(図-4)

  2012年 2011年 平均
在庫数
前年比
在庫率
(%)
平均在庫数
(枚)
在庫率
(%)
平均在庫数
(枚)
ビデオテープ 14 849 21 1,490 57%
DVD 100 42,464 100 40,044 106%
ブルーレイ 99 957 96 740 129%

※平均在庫数は在庫店の平均

まとめ

レンタル店のその他の傾向としては、店舗展開の多角化の進行が顕著である。CD、DVDのレンタル、セル、中古に加えて、書籍、ゲームのセル、レンタル、中古、その他、古着、トレーディングカード、携帯電話販売などである。
このようなレンタル店の複合化の傾向は今後もますます進んでいくことが予想される。