レコード会社は作詞家・作曲家や歌手・演奏家とともに、良い音楽を多くの人に届けるために様々な努力や投資をしています。しかし海賊版CD業者は、こうした努力や投資を一切しないで、既にヒットしているCDだけを狙って海賊版CDを製造し、販売しています。例えば3000円の正規の音楽CDを買って、コピーしたものを1000円で販売すれば、4枚目以降の売上はほとんどすべて利益となります。だから海賊版CDは安く売られているのです。
著作権法は
著作者の
著作権や、
実演家や
レコード製作者などの
著作隣接権を定め、
著作物などの文化的所産の公正に利用されつつ、著作者等の権利が保護され、最終的に文化の発展に寄与することを目的として制定されました(著作権法第1条)。
海賊版はこの著作権法に定められた
著作権者、
著作隣接権者の権利を侵害して作成された物です。
また、レコード会社は良い音楽を多くの人に届けるために様々な努力や投資をしてCDを発売しています。しかし、せっかく作ったCDの中から売れるCDだけを選んで、海賊版業者が海賊版を作り販売することが氾濫すれば、音楽CDの製作に関わったレコード会社、作詞家・作曲家、歌手・演奏家は、自分たちの創作活動や投資に対する適正な還元が得られなくなり、創作活動や演奏活動を続けたりレコード会社が新しい才能を育成することも困難となり、ひいては音楽文化が衰退してしまいます。日本の音楽文化が発展していくためにも海賊版CDは根絶させねばなりません。
日本国内で海賊版CDを見ることは比較的少ないのですが、皆無ではありません。
概して、海賊版CDは正規版CDより粗雑な作りです。CDジャケットの画質が悪い、歌詞カードやCD盤面の印刷が粗い、CD盤面の表記がないものなども見られます。しかし、レコード会社の担当者などが見極めないと判別が不可能なほど精巧に作られた海賊版もありますので、信頼できる店舗で正規盤CDを購入することをおすすめします。